某月某日某曜日 はれ

日は別にお酒が飲みたかった訳じゃないけど、京都見物のついでに、伏見にやって来ました。というか伏見と聞いて、咄嗟に日本酒が思い浮かばなかったほど、僕はお酒が弱いんです。ただ、京都の中心から少しだけ外れた町を歩いてみたかったんで すよ。
 

その60
『伏見』
2004.8.11up
今までの旅日記
(BackNumber)
高野さんへのメールはこちらまで


『ペンギン日和』

全国書店にて
発売中
(詳しくは表紙画像をクリック)
銀の輔・フォトギャラリーがオープン!
銀の輔の絵葉書も販売中。
詳しくはこちら>>



 

  でも正直に言うと、ちょっとした目的がありました。メインの商店街から一本入ったところにあるという、パン屋さんの話を聞いていたんです。その味もさることながら、何年と変わらない可愛らしいパッケージが気になっていました。
  メロンパンとサンドイッチを買って、何処で食べようかと歩いていたら、ステキな川にぶつかりました。向こう側を歩く人の顔も分かるほどの川幅、両岸には柳の木が植えられていて、遊歩道がずっと続いています。対岸を見ると、板塀と漆喰のコントラストも美しい年季の入った酒蔵が立っています。日射しは強いんですけど、柳の葉っぱをさらさらと揺らして通り抜ける風が、とっても爽やかに感じます。
  可愛い橋の近くでパンを食べていたら、細長い木造船がやって来ました。あぁ、こ れが名高い三十石船というんですね。江戸時代には、この船が、大坂と京都を結んでいたんです。勿論今は観光船ですけど、緑の多い川沿いの風景に、うまいこと溶け込んでいましたよ。
  そうかぁ、だから寺田屋もあるんだな。新選組人気で、観光客でごった返している船宿を背に、とことこ歩くと、あっという間に静かな川の遊歩道に戻りました。喧噪 から逃れるとホッとしますね。日が傾いてくると、また一層趣が深い景色になるんでしょうねぇ。
  美味しいお昼で一杯になったお腹も、この散歩で少し落ち着いたみた
い。さて、これから何処へ旅にでようかなぁ・・・