1.今回の重油流出事故と、ケープペンギンの被害の概要。
(主に新聞報道より)
2000年6月23日、南アフリカ・ケープタウン沖で、 鉄鉱石を積んだ貨物船が沈没した。
船から流出した、約四百トンの重油は、ケープペンギンの生息地、ロベン島、ダッセン島一帯に漂着。 そこに生息するケープペンギンに深刻な被害を与えている。
当初の報道では、数千羽の被害であったが、最近(7/19)の報道では 2万羽以上のペンギンが被害にあっているようである。
「前例のない規模」(西ケープ州自然保護当局者)
写真は、今回の重油ではありませんが、同じく汚染されたケープペンギン
(藤原幸一先生提供)
ケープペンギンは約16万羽が生息していて、今回重油が漂着したロベン島、ダッセン島一帯には
約7万5千羽が生息。そのうち2万羽のケープペンギンが重油汚染で生命の危機にさら されている。しかも、今は繁殖期。約5千羽は生後数週間のヒナである。
西ケープ州自然保護局は、すでに重油でまみれたり、その危険性がある4万羽を
両島から救出することを決定。 地元の人々だけでなく、海外からも専門家や動物愛護団体メンバーが集まり、連日、約六百人がボランティアで救出活動にあたっている。
捕獲されたペンギンは箱に入れられ、ヘリや船でケープタウンにある南ア沿岸鳥類保護財団の施設に移送。油を洗い落とした後、約八百キロ東のポートエリザベスに車で運ばれ、順次、海に放されている。
ペンギンにはもともと帰巣本能があるため、数週間かかって島に戻るころには、海もきれいになっていると推測されたための措置だ。
そのうちの3羽は「Peter 、PERCY 、PAMELA 」と名づけられ、発信機を取りつけられ その動向を人工衛星を使った追跡が、米国、フランス
の協力を得て24時間態勢で続いている。 この様子はケープタウン大学(University of Cape Town)のサイトで見ることができる。
19日現在、Peterは行方不明になったらしい。PERCYは多分家に着いた。 一番遅れていたPAMELAも、ようやく大西洋側に入ったみたいだ。
(参考資料)07/19朝日新聞 07/06朝日新聞 07/09読売新聞
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