1: カルチェと
ペンギンの
いい関係

クリスマスのマンハッタンは、街中がイルミネーションで飾られます。この季節、世界中で最も華やいだ装いをみせるのが、たぶんこの街です。中でも5thアベニュー沿いのディスプレイは群を抜いて豪華です。
 世界を代表するような百貨店、専門店が趣向を凝らしたディスプレイを競いあっています。その中で有名なものの一つが、おフランスの高級宝飾品店カルティエのディスプレイ。なんと店を丸ごと赤いリボンで包んでしまうのです。(上の写真)
 ただ、店の中の商品は私には、感覚的にも価格的にも、あまりに縁遠い。だから店の中に入るつもりはなかったのだけれど、たまたま店の前を通りがかったとき、見慣れた物体が視界のなかに飛び込んできた。
「ペンちゃんやないですか(大阪弁)」

 一匹や二匹ではない。素材は分からないが、コガタペンギンを原形にしたような白いペンギンが、雪のなかでうようよ。しかも通りに面した全てのウインドウの中にいるのです。宝石やら時計といっしょに。
 写真では分かりにくいのですが、このウインド
ウは、ガラスがちょうど霜がかかったように曇っており、部分的に曇りを拭ったところからウインドウの中が見えるようになっています。つまり文字通り、窓の中を「覗き込まないと」見ることができません。夜の視覚効果に重点を置いた装飾なのでしょう。そのため写真撮影ははっきりいって失敗しました。

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