某月某日某曜日 はれ

日は正義の味方に挨拶でもしようかと、またまた浅草にやって来ました。この人にはテレビでいつもヒヤヒヤさせられたものです。もうねぇ、始めっから奥の手を使ってくれないもんだから、今日こそ負けちゃうんじゃないか?来週は大丈夫か?って気 を揉んで応援しましたよぉ。
 


その22
『浅草(2)』
2001.03.09up
今までの旅日記
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  でもそれが「芸」の基本です。悪役とはいえ相手も同じ舞台に上っているんですから、見せ場を作ってやり、得意技をやらせてあげる。戦いに物語があってこそ、それが伝説になるんです。技の応酬の中に心の葛藤を表現するとでもいうのですかね、エッヘン、何か高級な感じがしませんかねぇ。どことなくプロレスの匂いがするようなしないような・・・与えられた時間内で勝ったり負けたりしながら徐々に結末を迎え、起承転結をしっかり考えた憎い芸人!
  だからでしょうか、ここは浅草の六区と呼ばれる場所。昔は映画館、芝居小屋、寄席等がひしめいた東京一の娯楽街だったんです。いわば芸のメッカ。今でも映画館と寄席は残っていますが、写真で見る昔の賑やかさは、残念ながらありません。だけど 寄席には落語家さんの名前が入った幟がはたはたと風にゆれ、名画座には懐かしい日本映画のポスターが微笑んでいます。
 そう、何となく懐かしい場所、そんな所にウルトラマンさんはでーんと立って、辺りをうかがっています。「競馬がないと行き交う人が少ないなぁ」とでも思っているんでしょうか? それとも「私も着物を着て寄席の高座に出てみたい」と思っているでしょうか?だったら僕と漫才でもしませんかねぇ。それとも「懐かしいスポットに居るということは、私も既に懐かしい対象なのか・・・」とため息をついているかも知れませんね。さてと、これから何処へ旅に出ようかなぁ・・・