某月某日某曜日 くもり

日は日本が誇る国際的スターに会おうと、日比谷にやって来ました。ワイルドで ビッグ、誰でも一目で分かるし通訳もいらない。条件を全て備えたキャラクターは、残念ながら我が国では彼しかいませんよね。いや待てよ、本当に彼なのかなぁ。彼女って可能性はないんですかね?
 


その21
『日比谷』
2001.02.22up
今までの旅日記
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  (とりあえず)彼は、よくもまぁ僕の大好きな町を壊してくれました。でも何度東京を踏みつぶしても、不思議と彼に対する怒りは感じませんでした。それどころか何と なく気持ちが分かるような、「気が済むまでご自由にお壊し下さい」と言ってあげたくなるような思いがしたものです。この地球には規格外サイズだって彼には分かっていて、そうさせられた恨みを晴らしている。そんな哀しい目をしたモンスターですもんね。
 その彼が最も活躍した時代、映画の世界も華やかで、とりわけ東京の、いや日本の映画館のメッカだった日比谷も元気一杯だったのでありましょう。ロードショウを見るといえばここ。そんな感情は、ピーク時を知らない僕でも思い出の片隅にありますよ。他の繁華街でも上映しているのに、敢えて電車賃を使っても、ここで見る。それが正しい映画見物だと思い込んでいました。
 近頃は何故かこっちに来なくなっちゃいました。妙に整然として、魅力的な絵看板も少なく、うきうきして歩きにくいんですよぉ。映画館街を彷徨う気分にならないんですよぉ。町が綺麗過ぎるってのも、ちょっと問題だなぁ。ですからね、この人にひ とつ暴れていただいて、元に戻して貰うってのはいかがでしょう? どうです、ゴジ ラさん。あなただって懐かしい風景の真ん中に立っていたいでしょ? さてと、我等 がヒーローに画期的な提案もしたことだし、これから何処へ旅に出ようかなぁ・・・