某月某日某曜日 はれ

日はちょっと柄にもなく優雅な散歩でもしようかと、原宿にやってきました。朝もやに包まれた並木道をブラブラすると、別にまだお店が開いていなくても、お洒落な気分になれるんですよね。いやいやきっと、開店前で人が少ないからこそ、余計にそう思うんじゃないでしょうか。
 


その17
『原宿の巻』
2000.12.01up
今までの旅日記
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  陽が高くなって三々五々人々が集まり、車が行き交う時間になると町も活動開始です。こうして活気が漲り喧噪が高まると同時に、空気が淀んでくるみたいに感じるんですよ。原宿度とでも言うんでしょうかね。V字谷の底、そう、あの明治通り辺りは、さしずめ一番その濃度が濃いに違いありません。背の小さい者は、その濃さに溺れそうになることもしばしば。肩で風を切って歩く人、渋滞にはまった車、流行の洋服の派手な色使い、何処からともなく流れるヒップホップ、巨大看板も飛び出さんばかりです。
 確かにごちゃごちゃとした賑わいも大好きなんですよ。でもそうなる前の、かき混ぜられる前の澄んだ空気もまた良いもんです。冷たい風は頬を強張らせるけど、もやがかかった風景を目にすると、いかにも生まれたての空気って感じがします。思わず深呼吸をしながら歩いてしまいますもん。小春日和の陽を受けてキラキラ光る同潤会アパートの窓は、例え反射して中のきれいなディスプレイが見えなくても、とっても美しい。あれぇ、この道って、こんなに幅が広かったっけ?
  だからってオープンカフェでコーヒーでもっていうほどは、この町に馴染めないなぁ 。だってあの手の店って、行き交う人や風景を眺めるためじゃなくて、見られたい人のための場所だと思うんです。ちょっと恥ずかしくて座れませんねぇ。おっと、朝もやも消え始めてきて、いつもの賑わいが戻ってきそう。さてこれから、何処へ旅に出ようかなぁ・・・