某月某日某曜日 はれ

日は静かな商店街を眺めようと、休日の新橋にやってきました。いつもはオジサン達が大威張りで歩くこの町も、いったんお休みともなれば、急にだらしなくなってしまいます。いかにも昨夜の深酒がまだ残ってるって感じで、「もう少し寝かしてくれぇ〜」と言っているみたいなんです。
 


その16
『新橋の巻』
2000.11.18up
今までの旅日記
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  この自転車も平日は大活躍ですよ。おっかない主人のいいつけで買い物に向かう見習いの若いお兄さん。頑丈な荷台に発泡スチロールの箱をくくりつけ、隅っこからは長ネギの青い部分がはみ出している。そんな風景が朝から展開されます。使い込まれた一枚革のサドルが、日々の酷使を物語ってますねぇ。それが今日はお役御免、荷台に重い荷物を置かれることも、力任せに急ブレーキを握られることもないんです。スタンドで持ち上げられた後輪なんか、久々の極楽状態なんじゃないかなぁ。
  この小道、実は烏森神社っていう神社の参道なんですよね。なのに両脇はず〜っと飲み屋さんばかり。鳥居の左右の路地も、ず〜っと飲み屋さん。この神様はお酒好きなのかも知れません。いやいや、この町自体、お酒が大好きだとおもいますよ。だって何処まで歩いてもそんなお店ばっかり。こりゃオジサンが集うわけだなぁ。いや違う、オジサンが集うから飲み屋さんが集まってきたんですね。
  あっ失礼しました。 オジサンばかりじゃありませんよね。若いサラリーマンもOLさんも、どっさりいらっしゃいます。でも何だかこの町に通うと、オジサン化するような気がしちゃう。ほら、 この自転車もどこかオジサンじゃありませんか? 愚痴のひとつも出そうですもん。ってことは、うかうかしていると僕もオジサン化しちゃうってことかな? それじゃそろそろおいとまして、さて、これから何処へ旅に出ようかなぁ・・・