某月某日某曜日 くもり 日は知り合いの様子を見に、高円寺まで行ってきました。ごみ箱オジサンは僕よりずっと年上なのに一生懸命働いているから、ぼんやり過ごしている身にとっては、会うのがちょっと気が引けるんですよね。でも心配だなぁって思うこともあるから、時には顔を出すことにしています。 |
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オジサン達が一番活躍したのは昭和30年代。その頃は、人間の子供に読ませたくない本を捨てて下さいっていう、悪書追放ポストだったんです。それがいつの間にか普通のごみ箱になって、駅前や公園に立つようになりました。でも段々邪魔になっちゃったらしいんです。子供は悪戯するし、若者は落書きする。お掃除も大変だから、どんどんリストラされてしまいました。でもって気が付いたら高円寺のオジサンが、東京でも数少ない、もしかするとただ1人の現役になりました。 |