某月某日某曜日 くもり

日は交通行政というものを考えようと、築地にやってきました。僕みたいな背の低い歩行者・・・いや歩行ペンギンには、あの標識を見るのって結構大変なんですよね。標識が高過ぎると思う位だから、信号機なんていったら、首が痛くなるほど見上げなくちゃならないんですよぉ。
 


その15
『築地の巻』
2000.11.02up
今までの旅日記
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  その点、この町の標識は、いやぁ見やすいなぁ。それに心のこもった手書きですからね、一生懸命守ろうって心に誓わずにはいられません。でも言っておきますが、こ れはナオちゃん(3才)に「徐行しなさい!」って注意してるんじゃありませんよ。 ナオちゃんは遊び盛りですもん、いちいち徐行なんかしません。急停車や急発進、 急Uターンに急壁登り、とても運転免許は取れないでしょ。これ、ナオちゃんのお願いなんです。この道にはこんな標識が沢山あるんです。築地の猫一同が、車のみなさんに徐行を頼んでいるんです。こんなのを見ると、きっとこの町に住む人達は優しいんだろうなぁって思います。
  築地というと、すぐ日本一の賑やかな市場を思い浮かべますよね? でも市場の向かい側、築地本願寺の裏ッ手に回りますと、落ち着いた東京の町が現れるんですよね。 木造のお住い、緑青の生えた看板建築、玄関前に飾られた植木の数々・・・年々少なくなってきているけど、穏やかな家を見ることが出来ます。良く考えてみると、あの活気溢れる市場だって、ふと見上げると古めかしい日本家屋がありますもん。
  そんな町に住む猫は、言ってみれば威勢の良い東京ッ子の代表。市場が近いから、う〜ん、美味しい物を食べているんだろうなぁ。何だか羨ましくなってきちゃった。 それじゃぁ僕もせいぜい徐行して、東京の家とナオちゃんを見つけて、さて、これから何処へ旅に出ようかなぁ・・・